個人タクシー 車検 攻略
ユーザー車検のすすめ(表裏一体ガイド)
個人タクシーを含む、事業用自動車は車検が年1回と定められておりますが、毎年、頭を抱える同業者をよく見受けます。車検ローン等もあるくらいの一大行事かもしれませんが、私の場合はユーザー車検で毎年、有効期限を更新させております。
事業用車と自家用車との違いはほとんどありませんので、ラフな気持ちで挑戦しております。
いつもより早く出庫し、車体を車検場に持ち込めば簡単な手続きで新しい車検証は即日交付され、
そのまま営業等に出れますので動きに無駄がありません。
費用も自賠責保険1年分+重量税8400円の法定費用に申請手数料1800円+用紙代30円ですので、
総額4万以下で実に経済的な更新が可能です。(TEANAの場合)
安価なユーザー車検で大丈夫?と思われる風潮も確かにございますが、認定工場以外の整備工場はユーザー車検と同じ
車検場のラインを通過させておりますので、同じ検査をパスした事となります。我々は3ヶ月に1度の整備も義務ですし、
常時、整備等を心掛けていればライン通過など全く心配無用でございます。
私の場合、自家用車もバイクもすべてユーザー車検でございます。
ここでは練馬自動車検査登録事務所(以下車検場)での車検更新を例に構成させて頂いており、レーンは5番レーンと6番レーンの混合仕様で解説してますが、
書式レイアウトや検査方法等、全国どこで受験しても殆ど差はありません。
また、車検はナンバーの管轄地以外の自動車検査登録事務所でも受験できます。(国内)
車検攻略法
予約
以前は練馬陸運局(練馬自動車検査登録事務所)に電話を入れて予約をしましたが、。
現在はインターネットからの予約となります。(2011修正)
国土交通省のHPから入れます。
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2011車検更新!自動車検査インターネット予約システム
事前準備
車体の最終確認や提出書類の確認をします。 書類は全8種類で以下のとうりです。
1 車検証
2 自賠責証書
3 自動車税納付書 探してなければ現地で再発行可能です。(無料)
4 点検整備記録簿(事業車用) 12ヶ月点検欄に記入します。
5 リサイクル預託証明書 新車購入時に支払い済みのはずです。(初回のみ?)
以下3点は車検当日に車検場(練馬の場合はbの建物)で購入可能です。(6.7.8は事前に用意しておいて、記入して行けばかなり楽ですのでまとめ買いしとくと便利です。)
6 申請書 3号様式
7 重量税納付書
8 自動車検査票
検査当日
6.7.8の書類は購入後に車検証を見ながら書類に記入します。面倒な人は隣の代書屋さんでお願いします。(1000円位)
書類が出来たら車検の大半は終わったも同然です。
先ずは継続検査申請手数料と重量税の印紙購入と納税確認をDの建物で行います。
印紙はここで貼ってしまいます。
A棟へ行き、ユーザー車検受付窓口の5番窓口に書類を渡し、受付を済ませます。
この時に何番レーンに並ぶのかの指示を受けます。練馬は6レーンあります。各レーンごとに計測機器の種類が違ったりしてますので、いつも同じレーンに並ぶ習慣を身につければ
馴れてくるので楽です。私は6レーンをよく選びます。
Aの建物
レ−ン進行前作業(TEANAの場合)
ダンボ−ル等の切り抜きで被えばOKです。
なぜか車検ではハイビーム側しかライトの光軸、光量検査はございません。
が、ロウビームも最低限点灯しなければ車検はパスしません。
こんな粗末なマスクで大丈夫です。
こんな感じなんで、ライトロウ側バルブは点灯すればなんでもいい感じです。
今後、自動車のライト検査はロウビームでの検査が主流となる見込みで、ディーらーでは既にロウビーム計測機器の導入が進んでいるようです。
しかし、車検場ではライン進入時に申告しなければ今迄どうりハイビームでの検査となります。
また、ハイビーム検査基準は緩和されましたが、ロウビーム側の検査は厳格となります。
その厳格な検査を行う機械の普及がまだまだ追いついてないのが現状のようですのでその関係での移行猶予期間なのでしょう。
練馬では選択制ですが、平成12年式以前の車はハイビームでしか受検できません。選択できるのは12年式以降となります。
ホイールセンターキャップの取り外し
ホイールの取り付けナットは外観検査に備えて、露出させておく必要があります。
外したキャップは車内保管してます。
レ−ン進行
レーンに並びます。並んでると係官がやって来て、外観検査を受けます。
検査前に受付で済ませた書類を改めて渡します。書類確認後、外観検査が行われます。
内容的にはホイール等の取り付け状況。車体番号、車内のシートベルト、
乗用事業用車はリアの客席をジロジロ見られます。
他にライトLH,ウィンカー、テールライト、ブレーキライト、ナンバー灯、ホーン、
ワイパー等の点灯、動作確認がおこなわれます。
この時1個でも点灯、動作しない箇所があれば、当たり前ですが車検はパスしません。
時間的には数分の作業です。
↓TEANAの車体番号位置。自車の車体番号位置はあらかじめ把握しときます。
ライト回りの検査は法人タク時代の出庫前検査と同じ要領です。
レーンに入ります。
レーンの中は全て機械が測定します。下の画像は入り口にある車種区分申告器機
信号や電光掲示板の指示に従いながら進み、検査終了後叉は各検査項目完了の都度、打刻機でその結果を打刻します。
(レーンにより違いあり)
初めての場合はライン入構前の外観検査時にその旨を申告をすれば
つきっきりで係官が案内してくれるので問題ありません。
各ラインごとに測定器機の位置や種類の違いや打刻機の位置が異なりますが、基本的には同様な扱いです。
サイドスリップ検査
指定された車線の上をノロノロ進むだけです。落ちた話は聞いた事がありません。
ブレーキ検査/メ−ター検査
ローラーの上にタイヤを乗せて測定します。
ローラーに乗せてギアをニュートラルに入れます。Fブレーキ、駐車ブレーキの制動力検査です。
勝手にタイヤは回りはじめるので、掲示板の「ブレーキを踏め」叉は「駐車ブレーキを踏め」の
指示に従いながらの検査です。ローラーは前後とも載せるタイプとシングルローラータイプの2種類がございます。
当たり前ですが、シングルローラーの場合には駆動輪から順番に載せます。
メーター検査は掲示板の「ドライブに入れよ」の指示に従い、Dレンジに入れてアクセルを踏み込みタイヤを空転させ、
メーター表示で速度40キロ付近に達したら、パッシングするか横にぶらさがってあるスイッチを押して知らせるいずれかの方法で計測します。
横にぶらさがってあるスイッチは病院に入院した時に看護婦を呼ぶ「ナースコールボタン」みたいなやつです。
踏み込んだ時、急な回転率上昇に備え、両手で若干のハンドル操作に備えて下さい。結構振れます。
シングルローラーの場合Fタイヤが終われば車体を前に出して今度はリアタイヤを乗せて同様な検査を受けます。
FRの場合は逆となります。
(6番レーンは最初から4輪まとめてローラーに載せれます)
上記すべての完了後、右横にある打刻機で検査の結果を打刻し、次の停止線まで前進させます。
↓下は速度メーター検査パッシング仕様(6番レーン)
ライト、排気ガス検査
電光掲示板の指示する停止位置に車を止め、ライトをハイビームにし、自動測定されるのを待ちます。
排気ガス検査はライン右側の台のうえに置いてあるセンサーをマフラーに突っ込みます。
5番レーンは2種類同時進行での検査となります。(6番レーンは排ガス検査単独)
ここでも完了後、横にある打刻機で検査の結果を打刻し、前進させます。
(6番レーンは一括印字)
打刻機(印字機)
打刻印字部
各検査の都度、合否結果が掲示板に表示されますので楽しいです。 自信のない検査の時は毎回ドキドキしますね。
下回り検査
電光掲示板の指示する停止位置に車を止め、下回り検査を受けます。
指定されて止めた場所の下に係官が居て、色々見てます。
この間、掲示板に「エンジン停止」や「サイドブレーキ引け」
とかの指示が出ますので指示どうり操作します。
そして下回り検査○ と掲示板に表示されれば検査は全て完了で、
ここまで×が1つも出てなければ検査合格となります。
車体を前進させ、ここでライン最終の打刻をし、総合判定室の検査官に書類を渡し、
検査合格の判を「パン」
とついてもらうと検査は終了です。
↓下はライン検査全てに合格し、全ての印紙に印が押されて完成された検査票
総合判定室
書類一式をAの建物5番窓口右側の方に渡します。新車検証の発行を待ち、受け取ったら全ての行程は完了となります。
私の場合は車検の為に、昼間に起きて行くのは面倒であり、認定工場に持って行ったり引き取りに行く事も面倒です。
整備は日常的に行っておりますので、車検=整備ではなく、車検=有効機期限の更新でしかありません。
ラインの検査も1外観検査。2サイドスリップ検査。3ブレ−キ検査。4速度メーター検査。5ライト検査。
6排ガス検査。7下回り検査。 たったこれだけで、実に簡単な検査であります。なんら臆する事なく
気軽な気持ちで出かけられます。有効期限が迫った場合等、急ぐ場合は取り急ぎユーザー車検で期限更新させて、
不具合箇所があれば改めて整備を行うのも良いでしょう。
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[機密] ライン検査の主観的現実。
1の外観検査は当たり前の動作確認でしかありません。
2のサイドスリップ検査。これで落ちる車は気持ち悪くて
乗れないと思います。
3のブレーキ検査はパッドの残り溝なんか関係ありません。
残り0.1ミリでも止まれば良い訳であり、
過去に友人のバイクはパッドそのものが取り付いていませんでしたが、ピストンの制動力のみで検査合格した
事もあります。よく整備工場で「ブレーキパッドが減ってたから交換しときました」とか平気で言いますが、
私に言わせれば過剰整備です。
前輪と後輪を交互に検査しますが、万一、一方に不具合があった場合は前輪がダメなら後輪を乗せたり、後輪が
ダメなら前輪を乗せて柔軟に検査させても相手は機械です。前輪なのか後輪なのかの区別はできません。
試した事はありませんが、可能だとは思います。
4の速度メーター検査ですが、メ−タ−速度表示の異常などそう起こり得る事ではないと思います。
5のライト検査は事前に予備検査を受ければ問題ないでしょうが、直でも問題ありません。仮に検査に落ちても
係官にどちら側のライトをどの位の修正が必要なのかを聞いて、即修正し、再度ラインに入り再検査を受けます。
再検査は何度でも受けれますので遠慮なく受けましょう。再検査は1回目の不具合箇所しか検査しませんので、
再入構してもライト検査装置まで一直線で戻れます。
余談ですが、私の過去の記録としてKAWASAKIのZZR1100というフルカウルバイクのライト修正に手間取り、
4回再入構した経験があります。構内はノーヘル可ですので全く苦にはなりませんでした。
1度でダメなら2度。3度でダメなら4度です。 ※ 現在は再検査2回迄の上限あり。2010.2.16
6の排ガス検査で今どき落ちる車はないと思います。が心配な方はセンサーの先っぽだけちょこんと入れときます。
7の下回り検査は人の目で行われます。彼等はプロです。誤魔化しはできませんのでしっかり確認して行く事をお推めします。
内容的には各部の締め付けや操作状態や液体の漏れ、ブーツ類の目視確認が行われます。締め付けや操作状態は
普通に走れる車なら問題ないと思います。
オイルの漏れ等はライン進入前に拭き取る事でクリアできる確率は高くなります。
私の主観的分析ですと、滲みは○で垂れたら×です。ブーツ類は損傷があれば絶対に×です。車検場では係官が神様です。白いものも「黒だ」と言われれば黒ですので、紳士的に接しましょう。
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