ラジエター損傷!
 2012 秋の整備週間

2012年も残すところ早、1ヶ月 ない。

これから暮れにかけては「色々とやる事があって大変だなあー」
なんて事になってきてます。


そんな去る11月の某日


 定例3ヶ月点検をディーラーで実施。

毎年暮れの恒例である年一回のATF交換もオマケでやったので 、 漱石さんを15枚ほど喪失するが、
決済前に待合室で爆睡中にサービス(整備)の方に起こされて、 リフトアップされたティアナの腹の下へ 案内されました。


 すると


片方のドライブブーツのインナー側が破れかかってます。

との事。


「ほんとだあー。部品の取り寄せをお願いします。」と即断。
せっかくなんで左右交換することにします。
あと、ハイマウントテールランプも交換して欲しいけど、以上を「セットで2万5千円でどーすか?」 と、
考える隙を与えないタイミングで斬り込んだ。


サービス
 「わかりました。」


やったー。 ^^


自分では到底作業する気持ちになれないあの面倒くさいハイマウントテール交換が、 タダに近い工賃でやってもらえる。

と、 ニマっ と、いきたかったが、必死にこらえた。 (目は笑ってたと思います。)(笑)



後日の作業をお願いし、この日は撤収。






 その日の夜  


いつもより早めに21時に出庫

業務無線営業を止めてから、開業当初のように遅い時間から自宅を出るようになってます。 そして早く上がる。

業務方向転換から必然的に労働時間短縮に繋がったが、 それでも無線営業の売り上げ以上は容易に確保できるから不思議だ。

  (参考リンク) スタイル転換  


 世間は不景気らしいが、やり方一つでここまで違うものかと驚きの毎日です。 数年前までは無線でも楽に仕事できましたが、異常な待機時間増大には付き合ってられない。 それでも待機時間に見合う単価を得られるのであれば問題ないが、実体は大きく下回るのが現状で、 体調の悪い日か、眠い時くらいしかエリア待機してまで待ってられない。


無線中毒から立ち直った自分を誉めてあげたい。(笑)



 無線待機時間の増大  

我々事業者の都合はどうであれ、裏を返せば「供給過剰状態」と言う事となりますから、
お客様目線で見れば大いに結構な状態ではなかろうか。

不毛な出来事には関わらなければ済む話だ。

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話を戻し


 21時過ぎに出庫し、一般営業を2回消化しつつ、22時の深夜割増に合わせてに千代田区某所の一般営業場エリア3に到達。
進出中にアマチュア無線数グループをランダムに傍受しながら、その日の世間様の流れを肌で感じ取り、一般営業エリアの1〜9(自己設定)を選定するのが、最近のパターン。

 で、その日は直感的に営業エリア3を選定したに過ぎない。 到達地点一般営業エリア3は業務無線の某エリアではあるが、無意味なエリア登録はせず、 エリア進入前に空車登録したままエリア外の配車の可能性を残した状態で布陣 。


前後に他団体の同業者に挟まれた格好での停車中は、アマチュア無線で交信しながら暇つぶしするが、 これがあるから業務無線から足を洗えたかもしれない。
(参考リンク)アマチュア無線機 搭載完了!  

 で、アマチュア各局に軽く挨拶を交わし終える前に、 見るからにリーマン風の方お二人が当局を見ながらフェンスをまたいで、 前後の他団体をスルーして近づいてこられました。


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  単独券(でんでん虫単独チケット)に違いない。
  
の、読みどうりで、
  首都高速で埼玉の見沼経由与野までお願いします。 との事。



大宮より先の見沼へ先に行くと「与野へは戻るようになるから遠回りですよ。」と、正直に具申した所、


「全然オッケーです。すいませんが上司を先に送らさせてください」

との事。
 さすが単独券 

何よりも上下関係を優先される。組織に身をおく者が本来あるべき姿でもある。



なんて思いつつ発車

見沼で下り、産業道路を左に曲がってしばらく走った第一目的地に到着し、戻るように与野へ転進開始。

「見沼から与野かあー。案外と難しい。どーやって行こう… 」 なんて考えてたら、「運転手さん。来た道を戻る感じで見沼から高速に入り直して埼玉新都心で下りてから行ってください。その方が早いし、わかりやすいでしょう」


 との事。



 さっすが単独券  


気の効いた配慮の上、わずかワン区間をも高速を利用される。 やっぱりバリバリのリーマン様はいつの時代もタイムイズマネーなのだ。 遠い近いや、高い安いは関係ない。スピードこそ命に違いない。

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与野完了後、都心への再突入は大宮バイパスを上り、戸田南から首都高5号線ルートであるから、 無意識にバイパスを目指していたが、深夜の閑静な住宅地

ラジエターのファンの音が妙に気になった。

通常は2個あるファンがダブルで回るのは真夏くらい。 この日のように外気温5度では過去に例がない。


気になったので停車したまま「音」に聞き入るとさらなる異変が…。


ファンがダブルでずーっと回りっぱなし。^^;



普通なら真夏でも定期的にカチカチ切れたり回ったり。 こりゃあ、「冷却系統の異変は確実」と音だけで断定。

ティアナから降りてボンネットを開けて目視してみた。

開いてすぐラジエターに目をやると上部のプラ部品と金属部位とのジョイントから冷却液が吹き出していた。


    ( ̄○ ̄;)    

遂に各メーカーにありがちなラジエターの破裂を自車で確認してしまった。

とりあえず、営業継続が不可能に至った事を確信してからは妙に落ち着きながら、 セオリーどうりエンジンを停止させ、
 頭の中を整理する。
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直近の問題はただ一つ


 どう帰還するか?


1点に集中し、自分なりに現状を分析

液は吹き出してるが、それはラジエター本体上部からであるから、かなりの量がまだ残存している。

漏れた冷却液が直ちに気化するほどのエンジン周辺温度ではないし、温度警告灯はまだ点灯していない。



上記の状況から、まだ、流出開始から時間の経過は短いからエンジン本体へのダメージは考えられない。

エンジンお釈迦の最悪の状況になる前に状況把握ができた事は不幸中の幸いである現状に、 一安心するが、ただ車を眺めててもしょうがないし、路上での座礁は落ち着かないので、 とりあえず付近のコンビニ駐車場にエンジンを再起動させて移動する。



さらに細かく分析

コンビニでミネラルウォーターを購入し、試しにラジエターギャップを外して入れてみた所、案外と入らない。
概ね5百ミリリットル位


数年間、日産車のラジエタートラブル事例の報告を数十例うけていたので、パターンは二つに絞れていた。

1例目
一気に破裂し、瞬時に冷却液体を喪失 する怒涛型

2例目
すぐに致命的な損傷には至らない、ボチボチ衰退型

いずれの場合もラジエター買い替えとなるが、いつか壊れるにせよ、叶うなら2例目を切望していたからか、 マイティアナの場合は、流出速度が遅い事からも、2例目なのはで間違いなく、ささやかながらの幸福を噛みしめる。

で、10分後にエンジンを停止させて冷却液の減少量を確認してみた。

すでに穴から圧は逃げてるのでギャップを外す時の恐怖心はないものの、念のためにウエス数枚で防護しながら開放。


ミネラルウォーターを注入。


案外と減ってない。


50ミリくらいか…


数回繰り返し、一定時間での減少量を計測し、減少率の統計データを所得して検証した。


結論から

3キロ走行毎に液量の点検と補給を繰り返せば、それなりに自走は可能ではなかろうか?

ラジエター内部圧力は開放されてるので、さらなる亀裂や破裂に至る事は可能性は低い。

ひょっとしたら個タク村まで自走して帰還できる可能性はあるのではなかろうか?  


帰還できる可能性を評価する方向で意は決した。

予備のミネラルウォーターを3リットル追加購入し、撤退開始。


暫定第1目標
個タク村帰投

暫定第2目標
可能なら個タク村を通過し、整備工場に突っ込む

暫定絶対目標
最悪、レッカー要請なので、JAF無料距離である、工場まで15キロ圏内まで進塁し、救援要請する。

以上の目標を掲げながら移動開始。



最初の三キロ地点までは難なく進塁。

こりゃあいける。と楽観ムードに支配されつつ、液残量を確認注水し、再出発。


ここで異変に気がついた。



ミラーを見たら後続車がどんどん車間距離を開き始めた。

さすが、0102運動展開中の埼玉県下。とは一瞬思ったりもしましたが、
その距離は 30M   50M   100M   150M
   遂には200Mに達した。

で、よくよくミラーを見てみたら白い煙がモクモクと湧き出ている。「霧かぁ〜。いや、霧ならいーな。」と、思ってみたりもしたが、 マイティアナの進行方向に煙はない。が、ドアミラーにはモクモク

意を決して窓から顔を出してマイティアナの根元を見てみたら、煙の発生源は案の定、当局だった。 その煙が通過後の路上に一直線に伸びて、後続車のヘッドライトに照らしだされている。



まるで 飛行機雲のようだ。



    ( ̄○ ̄;)    




 ↑ こんな感じ  (画像はイメージです。)

黒い煙でなく、白い煙だし、臭いもしないので、何も燃えてはない安心感はあったが、この日の外気温度は5度。
水蒸気との温度差からか、白い水蒸気は異常に際立ち、後続車の心境を察すると、「走行の継続は不可能だ。」と、結論した。

なぜなら


  恥ずかし過ぎる。 

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暫定目標を全て放棄し、安全な裏どうりに緊急着陸。

ボンネットを開くと、水蒸気がモクモク

さっきミネラルウォーターの補給の折、勢い余って溢れたものが、エンジン温度上昇により気化した事での水蒸気と判明。
見事な湯煙だったが、温泉地とは違い、冷却液の臭いなので風呂に入る気にはならない。

黒い煙だと甚大な被害だ。でも今回は白い煙。

単なる水蒸気だが、後続車は爆発でもすると思って、 車間距離を開いたのだろう。実に賢明だ。



 ↑ 黒い煙はこんな感じ。 (画像はイメージです。)

今回は白なんで、煙さえ気にしなければさらなる進行は可能だが、それはやめた。恥ずかし過ぎる。



  ゲームオーバーだ。    


 と、遂にJAFに電話して救援要請をしました。

  40分で伺います。


  との事。


気候は寒いが、こーゆー時の為に冬場は防寒着を積んでいるから全然大丈夫。 ちなみに夏場は蚊取り線香搭載。

待ってる間は行きつけの工場長に電話して叩き起こし「これから敷地内に放り込むから朝いちで部品を取っといて。と、
経営者の携帯に電話します。

夜中の1時でしたが、行きつけだから大丈夫。

「ラジエター今まで平気でしたか? その走行距離で随分と長持ちしましたね。」との事

救援車到着





    手馴れた作業で搭載完了 



所沢から関越高速に入り、さささーと着きましたが、JAF無料距離の15キロはあっと言う間に超過し、
オーバー分の5千円は現金決済。

まぁータクシーに乗ったと思えば安いから 「ヨシ」 とし、迎えの個人タクシーで帰宅しました。



 あーつかれたー。


当日は要請するまでもなく、3台から迎えの打診がありましたが、この場を借りて御礼申し上げます。

修理完了

夜には修理完了となり、提灯マジェの個人タクシーで引き取りに向かいました。

これまたありがとうございました。



ラジエター交換費用は約5万円

純正は高いし壊れやすいので業務用を頂戴 しましたよー。

数日後にはドライブブーツも交換し、 予定された全ての整備が完了



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画像は今回の領収書群



上から、3ヶ月点検、ドライブブーツ、ラジエター交換分、それらの下はレッカー代金実費分の領収書で総額 10万円ほど 
他に運休した分の見込み益を喪失。



まぁ。。。。年間、予定修復費用の範中なので問題はない。


ラジエター交換の領収書は5.7万ですが、修理とは別に5千円ほど投入し、 バックライトをLEDに交換しました。
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  追記
  えらい修理代金が発生した1週間でしたが、   暮れの繁忙期前に「短期間で集中整備ができてよかった」と前向きに考えたい。

  あと、冷却関係の異常を知るには水温系装備は絶対必要。

  今後は水温系のない車は絶対パスしたい。TEANAには警告灯しかございません。

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2012.12.6
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