自動自動車

 それでも事故はなくならない。



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最近、お世話になりっぱなしのクルーズコントロール


高速道路限定利用ですが、右足でちょこまかアクセルを踏む作業から解放されて作動中は実に快適。


つか…


快適過ぎる。


最終仕事の帰路は、急ぐ理由も特にないなら制限速度域でフーガをオート巡航させる。
車庫までの単に「移動」でしかない局面では、極力楽して車体を移動させたい。
クルーズコントロールは最早、欠かせない機能と言えるのかもしれない。


その一方で、クルーズコントロールを機能させる事ができない一般道では、アクセルをこまめに踏む動作が実に面倒くさい作業となった。

常時踏む事が当たり前であれば、なんら考える事などではないのに、高速を降りて地上に降り立った瞬間からのアクセルを踏む動作を始めた途端に、 えらい重く感じてしまう。


しかも、ちょこまか踏む苦痛な仕事が延々に続き、負担感があるのだ。

よくよく考えると、一般道を走る割合(距離的ではなく時間的)が一番多い事を考えると、クルーズコントロールで楽する事は、 一瞬の快楽でしかなく、実は苦痛な時間は増えた勘定となりはしないか?


総合的に苦痛度は増大しているのが今の車なのかもしれない。



しかし…

確かに車は日進月歩で凄まじい技術向上を遂げている。


クルーズコントロールもさらに進化を遂げ、一般道でもオート巡航できるまでに、遠くない将来には技術が進化を続けるのだろうが、 現在のクルーズコントロールに流行りの衝突防止サポートシステムに加え、車線感知センサーが加わったとしたら、私の場合は心配だ。


「少し位は目を閉じても大丈夫。」 と、悪魔の囁きがあるかもしれない。

二度と目覚める事ができないかもしれないが…



過ぎたサポートは、私のような怠け者を甘やかすだけかもしれない。
また、ここまでのサポートを必要としないと運転できない状況になったとしたら、潔く運転免許を返納したい。


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そんな考えを巡らしてた折、ショッキングなテレビ報道を見た。

各種サポートシステムの上をいく凄い話だ。







それは自動自動車

人口知能を搭載した完全オート自動車が試験に成功した話だ。


これは凄い

住所を入力すると、人口知能が制御する車は動きだし、人間が手も足も出さなくても目的地に到達するらしい。


実にショッキングな話だった。

これが普及したら、確実に失業するからだ。


このサイトも失業生活にタイトルを変更する事になるだろう。


自動自動車

未来の商売敵なのは間違いないので、便宜上 「敵」 とさせて頂きますが、私が現役でいる間に交通社会の席巻には到らない。と、予測する。


つまり普及しない。


もし、始めるとしても疑問点は数えきれない。


例えば車線を読み取る機能。


東京でも国道以外の都道や区道等のローカルラインは、車線が消えかかってる。叉は完全に擦り切れてラインとして認識できない道路は多い。

目視でも困難な場所をセンサーは読み取るか?

東京のように比較的資金が潤沢な地域でも車線整備不良は多々あるのに、経済が疲弊した地方に路面ペイントの充実を求める事が、現実的とは到底思えない。


現在のGPSはセンチ単位の精度だとしても、 工事中の箇所はどうなんだ?

崖崩れがあったらどうなんだ?

強風で倒木があったらどうなんだ?


ペイントだけでも実現が相当困難だと思われるが、大判振る舞いの国債発行を原資に、 一大国家事業で路面整備の全てを解決したとしても、国内全域面を同時に処理しなければならないし、継続した維持にも途方もない資金が必要だ。



しかし、道路整備だけでは不可能だ。


道を走る自動車を全て自動自動車にしなければ危なくてしかたない。

国民一人一人に車を買い与えるか?


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ただ、世間には車が好きな人間が沢山いる。

整備やカスタマイズを楽しんだり、自らが車をコントロールする事を楽しむ人々だ。

その人々の完全排除は冬山登山者排除より、遥かに困難だろう。

システム不参加車両の自動車税を今の百倍とかにして排除を試んだ結果、むりくり激減に成功したとしても、 一台でも人間の運転するセルフ運転車が道路上に存在するとなると、自動自動車とは言え、リスクを覚悟で道路に出る必要がある。


リスクが圧縮できたとしても、リスクが少しでもあるようでは、今とあまり変わらない。

少数派とは言え、セルフ車を人間が運転する以上、各人ごとのリスク受容量に比例したリスクを抱えた車が存在する訳で、最近では逆送車も珍しくない中、 そんな予測不能な道路を自動制御で安全に走らせる事が可能なのだろうか?


また、相手が車とは限らない。

酔っ払いの路上横臥等、人間が道路上で寝ていたら?

高速上を人が自転車に乗っていたり、歩いてたら?

反対車線で転倒したバイクの運転手が飛んできたら?

飛び込んできた人物が強盗だったら?

さらに故障したらどうなる?

パンク程度なら良いが、過酷な氷点下や、40度に迫る炎天下でのエンジン停止は健康な方でも困難な状況だ。



最大の疑問は、万一事故に遭遇した時の責任は誰が負うのか?

自動自動車の開発者か? システム管理会社か? 何もしない自動自動車に乗り合わせた人物か?


疑問は尽きない。


交通事故件数0を達成するのに自動自動車システムは確かに理想的なシステムだが、普及は当面厳しいだろう。

完全な道路整備とセルフ自動車の完全排除ができれば話は別だが、中途半端なシステム投入は、危険リスクを増大させるだけだと思えてならない。

先ずはネコの額ほどの一定区画から始めるか、遊園地の中で始めるしかないだろう。 今日、結論としてひとつ言える事は、「まだまだ未来の話」と言う事になるが、現在の技術の進歩はすさまじい。

想像を絶する技術革新で20年後には実現する可能性が大いにある。



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2015.3.16
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2015.3.16
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