[考察] 車間距離
埼玉県警0102運動

 高速道路(特に首都高速)を走っていると壁のように前方の二車線を平行して走るトラックに進路を塞がれる事があります。 多くは右車線を走るトラックが、左車線を走っているトラックを追い越そうとしてる最中な訳なのですが、 最近、速度リミッターを付けてるトラックが多いせいか、見てると追い越しにエライ時間を費やす場合が多いです。

なぜなら あまりに速度差がない。

 また、法定速度遵守や社規速厳守など、かけ声を忠実に実行されてる事業所トラック同士の速度差3キロ程度の追い越しなんかを 目の当たりに致しますと、あまりに涙ぐましく感動したりしています。 最大限の努力を振り絞った正に営業努力でありますし、後続車の事はかえりみず、少しでも「我、先に進まん」と 言う人間の生きる性なんかも感じたりしており、「追い越す車はせめて制限速度で走ろうよ」と言った局面に至りますと、 「いかなる状況でも人間は前に進みたいんだなぁ〜」と改めて思ってしまいます。

あまりに「どんぐりの背比べ」で追い抜いても到着時間にあまり反映されない気もしないでもない中、後方でスパースローの 追い越しイベントの終了を待っておりますと、決まって背後から凄い勢いで追いつかれたりします。 そして車間距離をめい一杯詰められる事もありますが、あれって困りますね。 (-.-;)
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 車間を詰める事で圧力を加えたくなる心境は私自身の若年時代を振り返えれば痛い程わかりますが、前がつかえてる場合は 全く意味がありませんからね。
ガッツ石松氏が電車に乗る時に「急いでるから前の方の電車に乗ろう」と言われた発想と同じです。 目の前を走る1台を排除してもその前にも存在しますので残念ながら効果を得る事はできません。
 同時に思いだすのが車間を詰めると疲れます。 詰められるより詰める方が実はストレスだったりします。なぜなら万一事故にでもなった場合、追突する方が一方的な過失を取られるからです。 つまり車間距離不保持はハイリスクローリターン以外の何物でもありません。 前がつかえてる場合は「どーしよーもない」ので、是非とも状況を客観的なクールな視点で把握して頂きたい所です。


また、トラックに詰められると恐い。。。。

今、トラック業界は「法令遵守」会社さんと「出せるだけ出すぞ」会社さんの2極化が進行しておりますが、 こんな所でも格差社会を垣間見れたりしております。^^;

そんな車間距離

2009年10月から「車間距離不保持」違反の罰則が強化されます。

高速道路等での車間距離不保持の違反点数及び反則金引き上げ幅。

○交通違反点数
「1点」→「2点」

○反則金の額
(普通車の場合)「6千円」→「9千円」
(大型車の場合)「7千円」→「1万2千円」
(二輪車の場合)「6千円」→「7千円」  との事。^^;

微妙に上がる(微増)程度で、あまり気にならない引き上げ幅ですが、御注意あれ。
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以下が警察見解

 高速道等における車間距離不保持違反、中でも「あおり行為」は危険性が非常に高く、法令に従って運転している前車に 強い不快感・恐怖感を与える悪質性の高い違反行為です。 高速道等では、追突事故防止のためばかりではなく、あらゆる交通事故を防ぐためにも、十分な車間距離をとり余裕を持って運転することが必要です。

 天候、路面やタイヤの状態、荷物の重さなどを踏まえ、前車が急に止まっても追突しないよう安全な車間距離をとらなければなりません。 高速道路等では、時速100kmでは約100m、時速80kmでは約80mと十分な車間距離をとることが必要であり、路面が雨にぬれ、 タイヤがすり減っている場合は、この約2倍程度の車間距離が必要となることがあります。

との事
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 時速100kmでは約100mですから雨の日だと200mの車間距離が必要となりますが、そうなると大半の車は車間距離不保持運行車両だと思われます。 しかし、日々研究を重ねられた上での見解でしょうから、全ての車が実行すれば間違い無く事故や渋滞は減るでしょうが、違反点数及び反則金を 若干程度引き上げた程度で全ての車両が実行に移せるかどうかは現実的に疑問ですね。

法定速度遵守や社規速厳守など、かけ声を忠実に実行されてる「どんぐりの背比べ」事業所トラックでさえ 車間距離保持に対してはあまり興味を抱いてるとは思えません。

なぜなら「取り締まり」がないからです。

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 取り締まる術がないからかもしれませんが、何もしないのに罰則だけを強化しても効果は期待できないでしょうし、真剣に取り組んでるとも思えません。 また、車間距離不保持車両を撲滅したいのなら右側追い越し車線を延々と制限速度以下で走る車両の取り締まり及び罰則強化も合わせて行う事で、 相乗効果が期待できると思います。

 どうであれ現在の日本社会は取り締まりと罰則のセット運用ではじめて効果が表れるのが現状です。 セット運用ができないのなら「01(ゼロイチ)02(ゼロニ)運動」に代表される車間距離不保持の「危険性と無意味」さを根気強く 広く世に知らしめて欲しいところですね。
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現在、パトカーの後方に貼られている「01(ゼロイチ)02(ゼロニ)運動」ですが、なかなか説得力があるのに 広く一般に知られていない事はもったいないかぎりです。
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「車間距離 01(ゼロイチ)02(ゼロニ)運動」  (埼玉県警推進)
 実験結果と統計的事実から車間距離は2秒が適切だとされています。 先行車がある地点を通過してから2秒経ってそこに行けば適切な時間を空けて走行している事になり、 ゆっくりと01(ゼロイチ)、02(ゼロニ)と唱えながら客観的に適切な車間距離を簡単に測定する手法で現在、埼玉県警がPR中。

   詳しくは
   警視庁HP   追突事故を避けるためには・・・
   埼玉県警    安全名車間距離とは(PDF)参照    

車間距離

 某大学教授の研究によれば高速道路に於いては各車が車間距離を保持する事で自然渋滞は発生しないと結論づけておられます。 とにかく車間を詰める事で頻繁に踏むブレーキ操作が渋滞の大きな原因らしいです。また、どんなにロースペースな状況になっても車間を 40メートル以上キープする事でその渋滞は解消に向かうらしく、渋滞初期にはかなりの効果があるとの事でした。 渋滞の中、イライラしながら車間を詰める行為こそが、実は誰もが嫌う渋滞発生メカニズムの一因だったのだと改めて裏付けられた感じです。
 追突事故が減り、道路渋滞にも効果があるのなら是非とも適切な車間距離確保維持を励行したい次第です。 とりあえず車間距離確保の重要性に着目した「0102運動」を、たとえ高速交通上、私1人の僅か一点だとしても実践したいと思います。 広く普及し、点が面に変わる事で高速道路での事故が減り、今後予想される高速道路無料化渋滞にも大きな成果をもたらす日が訪れるかもしれません。

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2009.9.20